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炭酸水素イオンとは?
炭酸水素イオンは、炭酸(H2CO3)が水素イオンを1つ失った状態で、重炭酸イオンとも呼ばれています。自然界では、主に海水や淡水に含まれています。日本でよく飲まれる軟水には炭酸水素イオンは少ないですが、ヨーロッパで人気の硬水にはこのイオンが含まれることがあります。
また、温泉にも炭酸水素イオンが含まれていることがあり、「炭酸水素塩泉」として親しまれています。日常生活で身近なものとしては、重曹があります。重曹は科学的には炭酸水素ナトリウムと呼ばれ、炭酸水素イオンとナトリウムイオンから成り立っています。水に溶かすとアルカリ性になるため、酸性の汚れを落とす洗剤や、調理で使われるふくらし粉やベーキングパウダーとしても活用されます。
炭酸水素イオンの効果とは?
日本温泉協会の情報によると、炭酸水素イオンを含む温泉、すなわち「炭酸水素塩泉」には、切り傷、末梢循環の障害、冷え性、皮膚の乾燥に効果があるとされています。また、この温泉の水を飲むことで、胃や十二指腸の潰瘍、逆流性食道炎、糖尿病、痛風の治療に役立つと言われています。
さらに、炭酸水素塩泉はアルカリ性であるため、お湯に入ると肌が滑らかになる感覚があります。これは、温泉のアルカリが肌の余分な皮脂や角質を柔らかくして洗い流すためです。その結果、温泉から出た後に肌がツルツルとした感触になる効果があるのです。
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